赤星友香の三題噺その2「今年の初めて、好きな作家さん、頑張りましょう」

こんにちは。投稿の間が空いてしまっている間にはや年末ですね。みなさま今年はいかがでしたでしょうか?

毎年毎年、年の始まりから夏くらいはそれなりに時間が経っている感覚があるのですが、後半になればなるほどあっという間で、気付けばいつも「あれ、もう12月?」と言っている気がします。今年もそんな感じでした。そんなこんな、今回は今年を振り返るということでちょっと自分の話をさせていただければと思います。

1.今年の初めて
もう3ヶ月以上も前の話になってしまいましたが、今年の夏は「デザインフェスタ」に初出展していました。この夏のデザフェス、学生のための展示イベント「學展」との初同時開催、しかも夏に開催するのもデザフェスとして初めて、ということで、いろいろこちらもあちらも初めてだらけなイベント出展でした。わたしは初参加ということもあり、友人作家3人との共同ブース出展にしてしまいました。その意味では色々と気が楽で、その分他の出展作家さんとお話ししたり、周りの様子をちょろちょろと見て回ったりできたのが良かったなあと思っています。

#デザフェス 、G-147でお待ちしています!

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ハンドメイドがブームと言われてもはや何年経つか、といった今日この頃です。そろそろブームに陰りが出ているのでは?などという話も関係者の中では囁かれるようになってきましたが、たしかにデザフェスのブースも、ほとんどはひとりまたは少人数のユニットで活動している作家さんのものだったように思います。価格帯も小さい紙ものだと下は50円くらいから、上は一点もので天井なし、といった様子。バリエーションが広がっているのはお客さんにとっても作家にとってもとても良いことですが、一方でこのなかで作家業一本だけでやっていくのはなかなか大変なことだろうなあ、と思わされました。

2.好きな作家さん
私の作っているかぎ針編み、あみぐるみというジャンルにしても、素敵な作家さんってとっても多いんですよね。特にわたしが好きだなあと思う作家さん、ちょろっとご紹介させていただきますね。

ひとり目はオムニベリー(omni-berry)さん。名古屋を拠点に活動されています。

作品はシリーズ化されていて、キャラクター名がそれぞれにつけられています。全体に共通する雰囲気がきちんとある中で、各キャラクターの個性もきちんと出ています。そしてどのキャラクターもどことなくぽわんとした、浮世離れしているような表情をしているところがとても素敵なんですよねー。色使いやキャラクターの名前から、どことなく東欧っぽい、少しレトロで、でも新鮮な空気を感じるところも好きです。

あと、いち作家として個人的にすごいなあと思うのがこの自立するシリーズ。

実は実際に作品をまだ拝見できていないのですが、あみぐるみといってもかなりしっかりとした、硬い仕上がりになっているようで、フィギュア好きの方にも好評だとか。編み物はどうしても伸縮性があるので硬く作るのってなかなか大変なんです。しかも自立させるとなると編む以外の技術もいろいろと駆使しなくてはならなくなるので、とても勉強熱心な作家さんだと思いますし、尊敬します。

ふたり目はよねざわなみさん。関東を中心に活動されていると思います。

よねざわさんのすごいところはこのデフォルメとリアルの絶妙なバランスです。完全にリアルな造りにはなっていないんですけど、でも写真を見ると一瞬ほんとうに生き物がいるのかな?と思ってしまう、「まるで生きているような」という形容詞がピッタリくる作品を作られていると思います。

かと思えばこんなかわいらしい作品も作られていたりして、表現の幅が広い方だなあと思います。

リアル寄りの作品にはしっかり関節が仕込まれていて、体の動きも本物の動物みたいなんですよ。この方の作品もまだ実際には拝見できていないので、来年はちょっと出不精をどうにかしてイベントなどにも遊びに行くようにしたいですね…

3.頑張りましょう

さて、改めて、好きな作家さんを見つけつつ、わたしの作家としての強みってなんだろう?と考える今年でした。

ご紹介したおふたりって、どの作品もとても高い技術と手間暇が必要なものなので、価格帯としてはかなり上のほうになってきます。一点ものを求めるお客さんへの訴求力が高いということになりますね。

じゃあわたしはどの辺りで勝負をするんだろう?ということは、作家として活動しはじめてから、わりとずっと考えています。

piggiesagogo」という屋号で作家活動をしておりますが、実はわたし、あまり完成品は販売していません。普段売っているのは、自分の作品のパターン、作り方です。

手芸品の作り方というと、普通はみなさん本屋さんで書籍を買ったりすると思います。最近は電子書籍なんていう手もありますが、わたしがやっているのはもっと簡単で、PDFをそのままデータで販売するという手法。これはアメリカを中心に海外では一般的になっている方法で、そんなに珍しくもないのですが、日本ではまだまだやっている作家さんが少ないと思います。特にわたしは日本語と英語と両方併記でパターンを作っているのがちょっと珍しいかもしれません。なのでおそらく、パターンを作るという技術と、売るノウハウと、そのあたりを持っているというのがわたしの一番の強みなのだろうと思っています。

逆にいうと、わたしのお客さんは世界各地にいらっしゃいます。日本で売られている毛糸が入手できない環境の方がほとんどなので、わたしの作るパターンはどんな材質でも、どんな太さの糸でも編めるようなものにしなくてはなりません。変わり糸で面白い表現をしたり、絶妙なカラーリングを採用したり、ということは基本的に難しくなってきます。

その中でなにかキラッと光るものを出せるとしたら、誰にでも真似できるけど面白い編みの技術だったり、造形の独自性だったり、そういうことになってきます。こう書いていて改めて、自分でものすごく制約をかけて、とても狭い範囲でどこか一点突破できないかってかなり思い切ったことをやっているなということが自覚できました…

とはいえわたしが作家として活動を始めて、ようやっともうすぐ3年になるというところです。石の上にも三年、と言いますし、まだまだここから先が踏ん張りどころなのでしょう。いろいろと目先のことで迷ったりすることもありますが、こうやって年に一回くらい自分はどこを目指していくのか?ということを考える機会があるのはありがたいことです。

christmas

きっと今年最後の投稿になると思います。みなさまどうぞ良いクリスマスと新年をお迎えくださいませ。最後はわたしの作品の写真で締めさせていただきますね。