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小田和奏、ど真ん中にある「唄」に迫る


2013年7月にNo Regret Lifeが解散した後も、歩みを止める事なく音楽活動を続けている小田和奏が、9月10日に自身初となる全国流通ミニアルバム【Gift】をリリースする。
また、9月から弾き語り全国ツアーをスタートし、11月には東京/大阪でのワンマンライブを控えている。
ツアーファイナルの会場でもある、duo MUSICEXCHANGEで【Gift】への想いを聞いた。

今作のキーワードはポップ。

曲を書いている時点で、メロディーの雰囲気が柔らかかったり、テンポ間が違ったり、そこがポップミュージックというところへ行き着く通過点だったと彼は語る。
その手前で、"自分はアコースティックギターを持って唄を歌う"という決め事があるなかで、今作で彼が表現しているのは"バンドサウンド"である。
前作の【旅人の奏でる体温】の弾き語りアルバムの様な手触り感の、さらに先にある"アコースティックギターで歌うバンドサウンド”を見事なまでに完成させている。

また、自身でも苦手意識があったと言う彼が、新たに挑んだものが"ラブソング"である。
"今までの小田和奏の音楽”の真逆にトライする事に、抵抗がなかったのかとも思うが、彼の中に自然とそういうテイストが出てきたのだという。自分のアイデンティティを問いつめていた時期と比べ、自身でマスターを務める"Crossing"で、今まで接する事のなかった人たちと出会い、人に対する温もりの感じ方が変わったからかなと自己分析してくれた。
"手と手が触れる体温の感じなんです"と彼は言う。
ふとした風景の切り取り方が、"僕"から”僕とあなたと”へ変化し、人に届いてほしいという心の動きが、ラブソングという"新しい小田和奏"を生み出したのかもしれない。

発信する音楽を、様々な人に受信してもらいたいと常々思っていた彼が今作につけたタイトルが"ささやかな贈り物"という意味の【Gift】 。

『ミュージシャンにとって、音楽って発信していくものなんですよね』

そう語る彼が、近年感じている事は "音楽は共感を得ようとするためのものではなく、共有できたらいいもの"であり、似てるようで全然違うものであること。
発信したものに対して、聴き手はいくらでも選べるけれど、それを受信しやすい様にするのはこちら側の考え方だと彼はいう。

そんな彼が発信の場として、ライブという選択肢を選ぶ事にももちろん理由がある。

弾き語りツアー"唄うたいのギフト"は、音楽でしかない、唄でしかないと語る彼だったが、シンプルだけど、唄がど真ん中にある彼らしい発言である。
そんな音楽の、唄の先に続くワンマンツアー”未完成のギフト”は、なぜ未完成のままなのか、単純に興味が湧いた。

ーライブに来てもらって受け取ってもらう。
盤じゃなくて生でプレイする。作品に入っているものだけではなく、"小田和奏という人間が創る音楽に向かい合っているあなたに届ける"事が、【Gift】の完成に繋がっているという。
ライブというものへの情熱は、今も変わっていない。
『あぁ、【Gift】ってこんな作品だったんだって、イベントが終わった後、また作品へと戻った時に見えた情景が、またひとつ作品を完成させるのかな』とも話してくれた。

彼から発信される音楽を、ぜひ各地で受信して頂きたい。
そして、"完成"へと進んで行く小田和奏の活動に立ち会ってもらいたい。
様々な事を吸収したその先に、どんな景色が待っているのか、今後が楽しみである。

11月29日duoで初ワンマンが行われる。そのステージにて。

Interview&Writing MFL久保

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